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伊豆石凝灰岩(軟石)クッキー
静岡県賀茂郡松崎町
小麦粉、バター、砂糖、アーモンド、抹茶
伊豆半島では江戸時代、伊豆石がさかんに切り出されました。これは半島がはるか昔、 海底火山だった頃に火山活動に伴いできたものです。伊豆南部で産出されたのは凝灰岩。
海の底に火山灰が降り積もってできた軟らかく加工のしやすい石です。当時のなごりが、 各所に残された苔むした石丁場に見ることができます。 松崎町では室岩洞の石丁場が公開されています。
松崎町の海岸線をはしっているとなんの説明もなく現れる「室岩洞」の看板。しかもカーブが続く中の急な展開にうっかり見過ごしそうになる場所にそこはある。道の反対側に車を止め、注意深く海側へ渡り草むらを降ると突如あらわるダンジョン。江戸時代から昭和29年までという長い間、石切り場として稼働していたこの場所は、当時からそのまま時が止まったような景色である。
手作業で掘り出したノミのあとが今もなお残る。
切り出した石は海側に運ばれそのまま船で江戸などに運ばれた。
江戸時代から産業に使用されていた伊豆石は2種、安山岩でできた硬石と凝灰岩でできた軟石がある。火山灰が降りつもり圧縮されてできたこの石は、軟らかく(とはいえ石)加工しやすい、という利点がある。